PPP/PFI探求_はじめに
PPP/PFIに関するコンサルティングサービスの開始にあたって、これまでのPPP/PFIの系譜をグローバルな視座で振り返り、改めてPPP/PFIの本質について考えてみたいと思います。
1999年の日本におけるPFI法施行からかれこれ四半世紀。英国のPFIに倣って導入されたわが国のPFIは、PPP/PFIとして概念領域を広げつつわが国独自の進化を遂げて拡大し、公共施設・サービスの調達手法として定着しています。
ところが日本のPFIの源流の英国においては、PFIの弱点が露呈し、PF2等の遷移を経ながらも打ち切りの憂き目を見ることになりました。フランスにおいても、コンセッションによるPPP事業が再公営化されるなど、世界の官民連携事業は進展と縮退を繰り返し、振り子のように揺れ動いています。
わが国のPPP/PFIの拡大の中においても事業破綻、事業断念等の課題案件が発生し、PPP/PFIが一筋縄でいかないものであり丁寧な事業設計(スキームデザイン)が求められるものであるという教訓を残しています。
PPP/PFI事業の成功と失敗の要因は何なのか、PPP/PFIはこれからも進展するのかそれとも衰退するのか、そもそもPPP/PFIとは何なのか、わが国のみならず各国の経緯や最新動向を把握することでPPP/PFIの本質を考えていきたいと思います。
幸いにもこの数年間で人工知能(AI)が驚くべき進化を遂げ、これまで困難であった海外のPPP/PFIの動向についての情報収集が飛躍的に容易に行うことができるようになりました。AIという強力なアシスタントの力を得ながら、グローバルな視点でPPP/PFIの系譜を学び、そこからPPP/PFIの本質を探る旅を始めたいと思います。

